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Q&A 夏だ、プールだ。でも塩素は怖い・・?

プールの塩素は言うまでもなく悪いです

皮膚への悪影響はよく知られており、大学の水泳部では選手が辞めてしまう大きな要因にもなっています。大人の直腸ガンや膀胱ガンとの関連性も指摘されているほか子供では汗や尿など有機物と塩素が反応してできるトリクロラミン(もしくはトリクロロアミン・・・プールや水道水のニオイの元である強力刺激物)が、子供の喘息を引き起こしているという報告(ベルギー-ルーフェン・カトリック大学の研究)もありました。トリクロラミンは揮発性を有するため、屋内プールでは泳がずプールサイドにいるだけで害があるとわかっています。

塩素が用いられてきた理由は殺菌効果が高くて安価で使いやすいからです。ただ最近の温泉ブームに伴い、源泉の質によっては塩素では対応できないものもあります。今では新しい殺菌法がいくつも開発されました。代表的なものとして、塩素系化合物(塩素そのものではない)及び二酸化塩素、銀イオン、オゾン、紫外線、加熱殺菌、臭素系などがあります。

安全面で注目は二酸化塩素と銀イオン

塩素系というのは水道水の殺菌で用いられる次亜塩素酸などを指しますが、強力発ガン物質であるトリハロメタンを生成し総合的な安全性が疑問視されます。これに比べて二酸化塩素はトリハロメタンの生成が少ないのです。但し、物質としての安定度が低く貯蔵できないので、二酸化塩素を製造する施設が必要という施設側にとってのデメリットがあります。銀イオンはさらに安全性が向上しますが、殺菌力は塩素や塩素系に比べると落ちますので、大がかりな循環式を用いるなどこちらも施設での対応となります。

最近、光栄のプールでは塩素害に対する対策がとられはじめております。例えば、次亜塩素酸系であっても電気分解してつくるものは濃度が低くても活性度が強いことから、これを採用したり、紫外線殺菌を導入し、塩素量を軽減するケースも見られます。残念ながら民営のプールではこの面で遅れているようです。


(KPMI予防医学ニュース Vol.225 2007.6.25)